Renesas RX マイコン・フラッシュ・プログラミング・ツール (rx_prog)

概要

シリアルインターフェースを使って、RX マイコンのフラッシュメモリーにプログラムを書き込む為のツール

プロジェクト・リスト

main.cpp
area.hpp
conf_in.hpp
file_io.cpp
file_io.hpp
motsx_io.hpp
rs232c_io.hpp
rx_prog.hpp
rx_protocol.hpp
rx220_protocol.hpp
rx23x_protocol.hpp
rx24t_protocol.hpp
rx26t_protocol.hpp
rx62x_protocol.hpp
rx63x_protocol.hpp
rx64m_protocol.hpp
rx65x_protocol.hpp
rx66t_protocol.hpp
rx72t_protocol.hpp
sjis_utf16.cpp
sjis_utf16.hpp
string_utils.cpp
string_utils.hpp
Makefile
rx_prog.conf
USB_CP2102N ---> KiCAD CP2102N USB シリアルボードプロジェクト（回路図、PCB トラック、ガーバー）

ビルド（コンパイル）環境の準備（Windows）

MSYS2 のセットアップ
gcc 関係のインストール
boost は、1.74.0 を使いますので、事前にダウンロード（D:￥Download へ配置）して下さい。（boost_1_74_0.tar.gz）
C ドライブのルートに展開します
以前は、MSYS2 pacman で mingw64 環境用をインストールしていましたが、最新バージョンで問題が発生する為

cd /c/
tar xfvz /d/Download/boost_1_74_0.tar.gz

RX/READMEja.md の開発環境準備を参照

ビルド方法、環境設定

make する
make install により、設定ファイルと実行ファイルをコピー (/usr/local/bin)
/usr/local/bin にパスを通す

接続準備（シリアル接続）

マイコン側の VSS 端子と、USB シリアルの GND を接続。
マイコン側の RXD1 端子と、USB シリアルの TXD を接続。
マイコン側の TXD1 端子と、USB シリアルの RXD を接続。 ※ブート時のＳＣＩポート（通常 SCI1 です、要確認ハードウェアーマニュアル）
UB 端子があるデバイス（USB I/F がある）の場合、プルダウンする。(4.7K)
EMLE 端子がある場合プルダウンする。（4.7K）
MD 端子を「Low レベル」にして「リセット」信号を入れる。
内臓プログラムを実行する場合は MD 端子を「High レベル」にして、リセット信号を入れる。
MDE(13) は 0 (リトルエンディアンとする)

接続端子一覧

RX140:

端子	LFQFP 64
MD	MD(3)
RXD	P30/RXD1(14)
TXD	P26/TXD1(16)

モード	MD
シリアルブート	0
シングルチップ	1

VCL: 4.7uF

RX220:

端子	LFQFP 64
MD	MD(3)
B/UB	PC7(27)
RXD	P30/RXD1(14)
TXD	P26/TXD1(16)

モード	B/UB	MD
シリアルブート	0	0
User Boot	1	0
シングルチップ	-	1

RX231:

端子	LFQFP 64	LFQFP 100
MD	MD(3)	MD(7)
UB	PC7(27)	PC7(45)
RXD	P30/RXD1(14)	P30/RXD1(20)
TXD	P26/TXD1(16)	P25/TXD1(23)

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
USB ブート	1	0
シングルチップ	-	1

VCL: 4.7uF

RX621/RX62N:

端子	RX62x (144)
MD0	MD0(16)
MD1	MD1(15)
EMLE	EMLE(10)
RXD	P30/RXD1(29)
TXD	P26/TXD1(31)

モード	MD0	MD1
シリアルブート	1	0
USB ブート	0	1
シングルチップ	1	1

RX631/RX63N:

端子	LQFP 48	LQFP 64	TFLGA 64	LQFP 100	TFLGA 100	LQFP 144	TFLGA 145	LQFP 176	LFBGA 176	TFLGA 177
UB	PC7(21)	PC7(27)	PA6(D5)	PC7(45)	PC7(H7)	PC7(60)	PC7(N9)	PC7(76)	PC7(N10)	PC7(N10)
MD	MD/FINED(2)	MD/FINED(3)	MD/FINED(C2)	MD/FINED(7)	MD/FINED(D3)	MD/FINED(16)	MD/FINED(G3)	MD/FINED(18)	MD/FINED(G3)	MD/FINED(G3)
EMLE	ー	EMLE(1)	EMLE(C3)	EMLE(2)	EMLE(B1)	EMLE(10)	EMLE(E4)	EMLE(10)	EMLE(E2)	EMLE(E2)
RXD	P30/RXD1(10)	P30/RXD1(14)	P30/RXD1(E3)	P30/RXD1(20)	P30/RXD1(G3)	P30/RXD1(29)	P30/RXD1(J4)	PF2/RXD1(31)	PF2/RXD1(K3)	PF2/RXD1(K3)
TXD	P26/TXD1(12)	P26/TXD1(16)	P26/TXD1(G2)	P26/TXD1(22)	P26/RXD1(H1)	P26/RXD1(31)	P26/RXD1(K2)	PF0/RXD1(35)	PF0/RXD1(L3)	PF0/RXD1(L3)

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
USB ブート	1	0
シングルチップ	-	1

RX63T/RX24T/RX26T/RX66T/RX72T:

端子	RX63T (64)	RX24T (100)	RX26T (100)	RX66T (100)	RX72T (144)
VCL	0.1uF	4.7uF	0.47uF	0.47uF	0.47uF
UB	P00(2)	ー	ー	UB/P00(4)	UB/P00(9)
MD	MD(5)	MD(6)	MD/FINED(6)	MD/FINED(6)	MD/FINED(11)
EMLE	EMLE(1)	ー	EMLE(2)	EMLE(2)	EMLE(7)
RXD	PD5/RXD1(14)	PD5/RXD1(20)	PD5/RXD1(20)	PD5/RXD1(20)	PD5/RXD1(25)
TXD	PD3/TXD1(16)	PD3/TXD1(22)	PD3/TXD1(22)	PD3/TXD1(22)	PD3/TXD1(27)

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
USB ブート	1	0
シングルチップ	-	1

RX64M/RX71M/RX651/RX65N/RX66N:

端子	RX64M (176)	RX71M (176)	RX651/RX65N (176)
UB	PC7/UB(76)	PC7/UB(76)	PC7/UB(76)
MD	MD/FINED(18)	MD/FINED(18)	MD/FINED(18)
EMLE	EMLE(10)	EMLE(10)	EMLE(10)
RXD	PF2/RXD1(31)	PF2/RXD1(31)	PF2/RXD1(31)
TXD	PF0/TXD1(35)	PF0/TXD1(35)	PF0/TXD1(35)

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
USB ブート	1	0
シングルチップ	-	1

RX660/RX671:

端子	RX660 (144)	RX671 (144)
UB	PC7/UB(60)	PC7/UB(60)
MD	MD/PN6(16)	MD(16)
RXD	P30/RXD1(29)	P30/RXD1(29)
TXD	P26/TXD1(31)	P26/TXD1(31)

RX660:

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
ユーザーブート	1	0
シングルチップ	-	1

RX660: USB インターフェースが無い為、USB ブート不可

RX671:

モード	UB	MD
シリアルブート	0	0
USB ブート	1	0
シングルチップ	-	1

MD0、MD1、UB、MD、EMLE、B/UB 端子は、抵抗（4.7K 程度）でプルアップ、又はプルダウン。（直接 Vss や Vcc に接続しない事）
XTAL、EXTAL に適切なクリスタルを接続。
VCL に規定のコンデンサを接続。
VSS、VCC、AVSS、AVCC 等電源を全て接続、バイパスコンデンサを入れる。
VREFL, VREFH などのアナログ電圧リファレンスの適切な処理。
USB_VSS、USB_VCC などの USB 電源を適切に接続する。

※詳しくは、各デバイスのハードウェアーマニュアル「概要、ピン配置図」、「フラッシュメモル、ブートモード」を参照して下さい。
※ルネサス製リファレンスボードの回路図などが公開されていますので参考にして下さい。

操作方法

rx_prog の起動確認

rx_prog を実行して、動作する事を確認（help がリストされる）

% rx_prog
Renesas RX Series Programmer Version 1.65
Copyright (C) 2016, 2023 Hiramatsu Kunihito (hira@rvf-rc45.net)
usage:
rx_prog [options] [mot file] ...

Options :
    -P PORT,   --port=PORT     Specify serial port
    -s SPEED,  --speed=SPEED   Specify serial speed
    -d DEVICE, --device=DEVICE Specify device name
    -e, --erase                Perform a device erase to a minimum
    -v, --verify               Perform data verify
    -w, --write                Perform data write
    --progress                 display Progress output
    --erase-page-wait=WAIT     Delay per read page  (2000) [uS]
    --write-page-wait=WAIT     Delay per write page (5000) [uS]
    --device-list              Display device list
    --verbose                  Verbose output
    -h, --help                 Display this

-P PORT (--port=PORT)

通信ポートを指定する場合
rx_prog.conf ファイルでも指定可能
rx_prog.conf では、異なった環境で共有出来るようにする為、Windows、OS-X、Linux で異なるポートを指定可能

conf ファイルで指定する場合：

#port = /dev/ttyS10
#port = COM12

環境毎の異なった設定：

port_win   = COM7
port_osx   = /dev/tty.usbserial-DA00X2QP
port_linux = /dev/ttyUSB0

-s SPEED (--speed=SPEED)

シリアル通信の最大速度を指定
RX デバイスにより、最大速度が制限される場合がある
環境によって、設定可能な最大速度が異なる
rx_prog.conf ファイルでも指定可能
rx_prog.conf では、異なった環境で共有出来るようにする為、Windows、OS-X、Linux で異なるポートを指定可能

設定可能な通信速度：

19200
38400
57600
115200
230400 (RX220, RX621, RX62N では設定しても、115200 に制限される)

-d DEVICE (--device==DEVICE)

RX マイコン名の設定（RX24T, RX621, RX62N, RX631, RX63N, RX63T, RX64M, RX71M, RX651, RX65N, RX66T, RX72T, RX220）
RX621, RX62N, RX220 RX631, RX63N, RX63T では、conf ファイル中で、分周器定数を指定する必要がある

RX621 の場合（divide_sys, divide_ext）:

R5F56217 {
	group = "RX621"
	clock = 1200
	divide_sys = 8
	divide_ext = 4
	rom = 384K
	ram = 64K
	data = 32K
	comment = "; RX621 Flash:384K DataFlash:32K RAM:64K"
	rom-area  = FFFA0000,FFFFFFFF
	data-area = 00100000,00107FFF
	ram-area  = 00000000,0000FFFF
}

clock:

接続クリスタルの値、12MHz の場合 1200 とする。

divide_sys:

命令クロックに相当する倍率

divide_ext:

周辺機器に相当するクロックの倍率

--progress

プログレス表示（キャラクターによる進捗状況表示）を行う

 % rx_prog -d RX71M --progress --write --verify test_sample.mot
Erase:  ################################################# 100 %
Write:  ################################################# 100 %
Verify: ################################################# 100 %

--erase-page-wait

イレース・ページ発行後の遅延時間（マイクロ秒）
CP2102N など、FTDI より高速な USB シリアル変換器を利用する場合に必要。
イレースページなどのコマンド発効後、次にコマンドを発行する遅延を儲ける必要がある。
標準では、２ミリ秒（２０００マイクロ秒）が設定

--write-page-wait

ライト・ページ発行語の遅延時間（マイクロ秒）
CP2102N など、FTDI より高速な USB シリアル変換器を利用する場合に必要。
ライトページなどのコマンド発効後、次にコマンドを発行する遅延を儲ける必要がある。
標準では、５ミリ秒（５０００マイクロ秒）が設定

--erase コマンドの有無

RX62x, RX63T などでは、ID 検査が行われない場合、内部フラッシュは、自動的に消去される為、「--erase」を必要としません。
現在のバージョンでは、ID 検査、ID 設定コマンドを実装していません。

--verify コマンドの有無

RX63T では、verify を書き込み後、自動で行うので、--verify コマンドを必要としません。

rx_prog.conf 設定

各デバイスの設定、ポート、ボーレートの設定などを記述します。
各プラットホームで設定を共有出来るように、シリアルデバイスのポートパスを個別に指定できます。
自分の環境に合わせてポート名、ボーレートなど設定しておきます。
RX220, RX62x では、高ボーレートの場合に誤差が大きくなる為、115200 に制限されます。

rx_prog.conf 設定例：

# 標準のシリアルポート、プラットホーム依存ポート名
# port_win, port_osx, port_linux は、プラットホーム別に認識し、port より優先されます。
#port = /dev/ttyS10
#port = COM12
port_win   = COM3
port_osx   = /dev/tty.usbserial-DA00X2QP
port_linux = /dev/ttyUSB0

# 標準のシリアル・スピード、プラットホーム依存スピード
# speed_win, speed_osx, speed_linux は、プラットホーム別に認識し、speed より優先されます。
# ※設定できる最大速度は、プラットホームにより異なります。
#speed = 230400
speed_win = 230400
speed_osx = 230400
speed_linux = 230400

# erase-page command wait [uS]
erase_page_wait = 2000
# write-page command wait [uS]
write_page_wait = 5000

rx_prog.conf は、以下の順番にスキャンされ、ロードされます。

カレント・ディレクトリ
コマンド・ディレクトリ（通常、/usr/local/bin）
シリアルスピードは、19200, 38400, 57600, 115200, 230400 の中から選択します。
RX621/RX62N では、高いボーレートで誤差が大きく、シリアル速度を内部で 115200 に制限しています。
RX621/RX62N, RX631/RX63N, RX63T などのデバイスでは、接続時、外部接続クリスタル周波数、倍率設定が必要です。
RX63T では、高いボーレートで誤差が大きく、シリアル速度を内部で 115200 に制限しています。
以下のように、設定ファイルで行います。
group 名が同一の設定が複数ある場合、最初に見つけたグループ内設定が有効になります。

R5F56217 {
	group = "RX621"
	clock = 1200
	divide_sys = 8
	divide_ext = 4

...

}

対応デバイス・リスト表示

 % rx_prog --device-list
R5F52206 (RX220): Program-Flash:  256K, RAM:   16K, Data-Flash:  8K
R5F52315 (RX231): Program-Flash:  128K, RAM:   64K, Data-Flash:  8K
R5F52316 (RX231): Program-Flash:  256K, RAM:   32K, Data-Flash:  8K
R5F52317 (RX231): Program-Flash:  384K, RAM:   64K, Data-Flash:  8K
R5F52318 (RX231): Program-Flash:  512K, RAM:   64K, Data-Flash:  8K
R5F56217 (RX621): Program-Flash:  384K, RAM:   64K, Data-Flash: 32K
R5F56218 (RX621): Program-Flash:  512K, RAM:   96K, Data-Flash: 32K
R5F562N7 (RX62N): Program-Flash:  384K, RAM:   64K, Data-Flash: 32K
R5F562N8 (RX62N): Program-Flash:  512K, RAM:   96K, Data-Flash: 32K
R5F5631F (RX631): Program-Flash: 2048K, RAM:  256K, Data-Flash: 32K
R5F563NE (RX63N): Program-Flash: 2048K, RAM:  128K, Data-Flash: 32K
R5F564MF (RX64M): Program-Flash: 2048K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F571MF (RX71M): Program-Flash: 2048K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F564MG (RX64M): Program-Flash: 2560K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F571MG (RX71M): Program-Flash: 2560K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F564MJ (RX64M): Program-Flash: 3072K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F571MJ (RX71M): Program-Flash: 3072K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F564ML (RX64M): Program-Flash: 4096K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F571ML (RX71M): Program-Flash: 4096K, RAM:  512K, Data-Flash: 64K
R5F5651E (RX651): Program-Flash: 2048K, RAM:  640K, Data-Flash: 32K
R5F565NE (RX65N): Program-Flash: 2048K, RAM:  640K, Data-Flash: 32K
R5F5671C (RX671): Program-Flash: 1536K, RAM:  384K, Data-Flash:  8K
R5F5671E (RX671): Program-Flash: 2048K, RAM:  384K, Data-Flash:  8K
R5F572ND (RX72N): Program-Flash: 2048K, RAM: 1024K, Data-Flash: 32K
R5F572NN (RX72N): Program-Flash: 4096K, RAM: 1024K, Data-Flash: 32K
R5F572MD (RX72M): Program-Flash: 2048K, RAM: 1024K, Data-Flash: 32K
R5F572MN (RX72M): Program-Flash: 4096K, RAM: 1024K, Data-Flash: 32K
R5F563T6 (RX63T): Program-Flash:   64K, RAM:    8K, Data-Flash:  8K
R5F524T8 (RX24T): Program-Flash:  128K, RAM:   16K, Data-Flash:  8K
R5F524TA (RX24T): Program-Flash:  256K, RAM:   16K, Data-Flash:  8K
R5F526TF (RX26T): Program-Flash:  512K, RAM:   64K, Data-Flash: 16K
R5F566TA (RX66T): Program-Flash:  256K, RAM:   64K, Data-Flash: 32K
R5F566TE (RX66T): Program-Flash:  512K, RAM:   64K, Data-Flash: 32K
R5F566TF (RX66T): Program-Flash:  512K, RAM:  128K, Data-Flash: 32K
R5F566TK (RX66T): Program-Flash: 1024K, RAM:  128K, Data-Flash: 32K
R5F572TF (RX72T): Program-Flash:  512K, RAM:  128K, Data-Flash: 32K
R5F572TK (RX72T): Program-Flash: 1024K, RAM:  128K, Data-Flash: 32K

現在の実装依存

現在の実装では、rx_prog.conf に定義された、デバイス情報プロファイルは、フラッシュプログラム時に参照されたり、評価される仕組みを実装していません。
将来の拡張用です。
「clock、divide_sys、divide_ext」など、接続に必要な情報は、最初にマッチしたグループデバイスのプロファイルが利用されます。
本来、接続時に取得した、デバイス TYP に沿ったデバイスプロファイルを利用すべきですが、その実装がされていません。
これは、TYP と、デバイスプロファイルの資料が公開されていない為です。
同じグループで、ハードウェアー仕様が異なるデバイスがあり、rx_prog.conf に異なる定義を行っても、反映されませんので注意が必要です。
OFS オプション設定メモリの書き換えに対応していません。

コネクション検査

 % rx_prog -d RX71M --verbose
# Platform: 'Cygwin'
# Configuration file path: '/usr/local/bin/rx_prog.conf'
# Device: 'RX71M'
# Serial port path: 'COM3'
# Serial port speed: 230400
# Serial port alias: COM3 ---> /dev/ttyS2
# Serial port path: '/dev/ttyS2'
# Connection OK.
#01/01: Device Type TYP: 20 02 FD 09 01 48 40 00
#01/01: Device Type OSA: 16000000
#01/01: Device Type OSI: 16000000
#01/01: Device Type CPA: 120000000
#01/01: Device Type CPI: 120000000
#01/01: Endian is little.
#01/01: System clock: 120000000
#01/01: Device clock: 60000000
#01/01: Change baud rate: 230400
#01/01: ID: Disable

消去、書き込み、比較（プログレスバー付、「test_sample.mot」ファイルの場合）

 % rx_prog -d RX71M --progress --write --verify test_sample.mot
Erase:  ################################################# 100 %
Write:  ################################################# 100 %
Verify: ################################################# 100 %

不必要なシリアルポートの削除（Windows）

set devmgr_show_nonpresent_devices=1
start devmgmt.msc

全ての USB シリアルデバイスをコンピューターから取り外す。
上記で BAT ファイルを作成して、右クリックにて、「管理者権限」で実行する。
「表示」-「非表示のデバイスの表示」にチェックを入れる。
使っていない COM ポートを削除する。
改めて、USB シリアルデバイスを順番にコンピューターに接続していく。

※同メーカーデバイスの場合、二個目以降、COM ポート番号の移り変わりなどが発生するので状況に応じてメーカー専用ツールなどで内部シリアル ID 番号を変更するなどの対処を行う必要がある。 ※専用ツールの利用に関して、デバイスメーカーのＨＰで確認下さい。

FT232RL, FT231XS と CP2102 の違い

FT231XS, FT232RL:

Neptune./d/Git/RX/RAYTRACER_sample/RX66T % time rx_prog -d RX66T --progress --erase --write --verify raytracer_sample.mot
Erase:  ################################################# 100 %
Write:  ################################################# 100 %
Verify: ################################################# 100 %

real    0m16.617s
user    0m0.202s
sys     0m0.421s

CP2102:

Neptune./d/Git/RX/RAYTRACER_sample/RX66T % time rx_prog -P COM12 -d RX66T --progress --erase --write --verify raytracer_sample.mot
Erase:  ################################################# 100 %
Write:  ################################################# 100 %
Verify: ################################################# 100 %

real    0m6.616s
user    0m0.078s
sys     0m0.187s

※FTDI のデバイスはシリコンラボ製デバイスに比べて低速なようです。

RX62N の刻印と容量

FRK-RX62N 搭載の「R5F562N7」は、カタログ上は、FlashROM:384K、RAM:64K 品となっています。
しかし、接続テストを行うと、下記のように、通常存在しない FlashROM エリアを報告します。

 % rx_prog -d RX62N --verbose
# Platform: 'Cygwin'
# Configuration file path: 'rx_prog.conf'
# Device: 'RX62N'
# Serial port path: 'COM7'
# Serial port speed: 230400
# Erase Page Wait: 2000 [uS]
# Write Page Wait: 5000 [uS]
# Serial port alias: COM7 ---> /dev/ttyS6
# Serial port path: '/dev/ttyS6'
Connection OK. (RX62x)
#01/01: Device: RX600 Series
#01/01: Device ID: 0x35307936
#01/01: Clock Mode: 0x00
#01/02: Multiplier: 1, 2, 4, 8
#02/02: Multiplier: 1, 2, 4, 8
#01/02: Frequency Min: 8 MHz, Max: 100 MHz
#02/02: Frequency Min: 8 MHz, Max: 50 MHz
#01/01: Change baud rate: 115200
#01/01: Boot Area: FF7FC000, FF7FFFFF
#01/01: Area: FFF80000, FFFFFFFF
#01/54: Area: FFFFF000, FFFFFFFF
#02/54: Area: FFFFE000, FFFFEFFF
#03/54: Area: FFFFD000, FFFFDFFF
#04/54: Area: FFFFC000, FFFFCFFF
#05/54: Area: FFFFB000, FFFFBFFF
#06/54: Area: FFFFA000, FFFFAFFF
#07/54: Area: FFFF9000, FFFF9FFF
#08/54: Area: FFFF8000, FFFF8FFF

...

#50/54: Area: 00102000, 001027FF
#51/54: Area: 00101800, 00101FFF
#52/54: Area: 00101000, 001017FF
#53/54: Area: 00100800, 00100FFF
#54/54: Area: 00100000, 001007FF
#01/01: Program size: 256 Bytes
#01/01: ID Protect: false

R5F562N8 と同じく、FlashROM は、FFF80000 から 512K バイト、RAM は、96K バイト利用可能なようです。
実際にプログラムが出来、動作も確認しました。

License

MIT

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Renesas RX マイコン・フラッシュ・プログラミング・ツール (rx_prog)

概要

プロジェクト・リスト

ビルド（コンパイル）環境の準備（Windows）

ビルド方法、環境設定

接続準備（シリアル接続）

接続端子一覧

RX140:

RX220:

RX231:

RX621/RX62N:

RX631/RX63N:

RX63T/RX24T/RX26T/RX66T/RX72T:

RX64M/RX71M/RX651/RX65N/RX66N:

RX660/RX671:

操作方法

rx_prog の起動確認

-P PORT (--port=PORT)

-s SPEED (--speed=SPEED)

-d DEVICE (--device==DEVICE)

--progress

--erase-page-wait

--write-page-wait

--erase コマンドの有無

--verify コマンドの有無

rx_prog.conf 設定

対応デバイス・リスト表示

現在の実装依存

コネクション検査

消去、書き込み、比較（プログレスバー付、「test_sample.mot」ファイルの場合）

不必要なシリアルポートの削除（Windows）

FT232RL, FT231XS と CP2102 の違い

RX62N の刻印と容量

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rx_prog の起動確認

-P PORT (--port=PORT)

-s SPEED (--speed=SPEED)

-d DEVICE (--device==DEVICE)

--progress

--erase-page-wait

--write-page-wait

--erase コマンドの有無

--verify コマンドの有無

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現在の実装依存

コネクション検査

消去、書き込み、比較（プログレスバー付、「test_sample.mot」ファイルの場合）

不必要なシリアルポートの削除（Windows）

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