今日の午前は大学の居室のセットアップ。配置をどうしようか迷ったけど、外が見えるサイドテーブルのほうを作業机にしてみた。ちょっと低いかもしれないけど、まずはこれで。また持ってきたM5Stackなどは見やすいところに並べて。ただテーブルタップがまだないのでまだ使えない。
USB ACアダプタを買おうと、华强北の华强電子世界ビルへ行ってみた。ビルの中は、あまり変わってないように見えて、懐かしい(日曜なので閉まっているお店も多い)。
なかなか硬派なLED屋もあった。単色電子、取扱商品は紫外線LEDのみ。たしかに単色だ。
晩ごはんのとき、高須さんといろいろ話をしていて、南方科技大ではけっこう時間の自由がききそうなので、M5Stackのようなハードウエアスタートアップ企業に1週間くらい、がっつりインターンに行く、というのもいい気がしてきた。何かプロダクトを1つ、発案→設計→試作→量産、までやる。
それとあわせて、やっぱりどうも同じ深センにいるのに大学とハードウエアスタートアップとの距離が遠い気がしている。例えば、深センの説明として华强北をはじめとするサプライチェーンをベースにハードウエアのシリコンバレー、ということは言うんだけど、本当に华强北に行ったことがあるのか?とか。このまえいくつかの研究室を見せてもらったときには、SeeedもM5StackもSipeedも製品を見かけなかったし、中国メーカのFPGA・マイコンも見かけなかった。こういうのをつなぐアンバサダー的な役割は、自分しかできないことなのかもしれない。
昨日TaoBaoで頼んでいたはんだごて先も、無事フロントに届いたようだ。今日は疲れてしまったので、明日の朝、聞いてみよう。
昨日の夕方に配達されたTaoBaoにもつ(コテ先)はアパートの入口の椅子のところにおいてあったので、無事回収。しかしAmazomPrimeの感覚でDigiKeyやマルツや秋月やスイッチサイエンスから買い物ができて、基板が届く感覚、やばいな。
M5Stack公式ストアもTaobaoにある。発送元が东莞ということは工場直送かな。
スイッチサイエンスに委託販売しているUSB-Cコネクタから5Vを引出出す小基板USBCpow(5V)が在庫切れになってしまったので、せっかくなのでこちらで基板製造+部品実装して日本へ送ろうと思う。まだあまり使ったことがなかったJLCPCBを使ってみようと思って、手順を調べてみた。基板製造はまあ他と同じ(ガーバーデータをアップロードするだけ)だけど、部品実装(PCBA)も、指定された部品(JLC部品番号がついているもの)部品表(BOM)と部品位置情報(Component Position List; CPL)のファイル(Excelのサンプルがあるのでそれに沿って)をアップロードするだけで自動的に部品数を数えて見積もりが出る。これはすごい。ただ、最初はエラーが出て、なんだろうと思ったら、基板の色に制限があって指定していた黄色ではできないようだ。へー。(ただ中国向けJLCだと自由が効くとの情報あり)
ただ、6x7枚面付け基板でVcutの指示を出しておいたら、部品実装をする場合はVcutはダメらしい。まあそりゃあそう(部品をつけてからVcutするわけにもいかないし、かといってVcutしてからリフローするのは反りそう)なので、いったんキャンセルして、面付けのやり方をやりなおそう。たしかによく注意を読むと、部品実装をする場合は面付け基板の切り分けは"mouse-byte"(虫食い型?要は細いドリルを並べるドリルスリット)にしろ、と書いてある。
朝は昨日Vcutダメといわれていた基板の面付けをやっていた。mouse-byteというのは、いわゆるドリルスロットのことで、ドリルを並べて折りやすくするやつ。こんな感じでルーターで周りを切り出して、つながっているところにドリルを並べてみた。ただ提出すると、このつながっているところ(tab)は4mm以上ないと折れちゃうからダメ、と言われた。調べたけどどこにも書いてないみたいなんだけどな。まあでもそう言われているならしょうがないので、4mm以上にして、並べるドリルの数も増やして、無事受付OK。
PCBAのほうは、チップ抵抗を、同じ値・形状だけど部品リストの"Extended"のものを選んでいて割高になっていた。このカテゴリの部品は個別にマウンタに装着するので手間賃がかかる、とのことだった。同じ値・形状で、"Basic"カテゴリのものに変更した部品表にしたら、だいぶ安くなった。
だいぶ生活も落ち着いてきたので、午後、安先生に、来週あたりに研究テーマのことを相談したい、と連絡してみた。概要はこの前聞いたんだけど、深センにあるハードウエアスタートアップとの関係や、オープンソースなLSI設計について、どれぐらい知っているんだろう、と思って、聞いてみた。すると、M5StackのUnitVも、Google/SkywaterのMPWも、どちらも初耳だという。そうかー。
特にM5UnitVなんかは、画像のエッジAIのアクセラレータ付きプロセッサだから、もろに研究テーマに近いから、存在ぐらいは知っているのかと思ったんだけど、やっぱり、研究とmarket-outは世界が違うんだな。
Google/Skywater MPWのほうも、130nmだとデジタルにはちょっと太すぎる、というのはわかるんだけど、オープンソースなEDA/PDKの流れは知っておいたほうがいいと思うし、少なくとも初学者の入門としてはいいんじゃないかと思うし、その点は同意していた。
どちらも、来週、詳しく議論をしよう、ということになった。いよいよ。
以前依頼をいただいていた、電子情報通信学会誌に寄稿する予定の深セン滞在記の目次案をつくっていた。誰でも書けそうな深センの歴史、みたいな話も前提として少し書くけど、せっかくだから、自分がサバティカルでここに来ようと思った経緯、来てみて見えてきた世界、について多めに書こうと思う。
街角で、屋根にライダーとかがたくさん載った車が走っていて、交差点で停まったときに人が降りてどっかへ行った。ということは走行実験とかではなくて、自動運転タクシーなんだろうか。いやそれにしては実験車両っぽいよなあ。
ふと思い立って、急ぎのものじゃないんだけど、JLCPCBのPCBAで、スイッチサイエンスに委託販売しているボードを、こっちのアパートあてに届くように注文してみた。300円の普通便(SFExpress)で標準3日配送、とのこと。異次元の感覚だな。
午後のテレビ会議のあと、学生さんと1時間ほど研究の雑談をして元気が出た。
今日は大きな本屋に行ってみた。前にも行ったことがあるんだけど、工学関係の本がけっこう充実していたので、今日はもうちょっとじっくりみてみた。相変わらず、かなりマニアックな内容の本がけっこうある。いか、いくつか。
これははんだ付けだけ。ハンダの組成から温度プロファイルと結晶粒界の関係とかまで解説されている。
これはCMOSというからてっきりMOSトランジスタの原理、みたいな古典的な内容かと思ったら、変態的な構造のMOSトンジスタとか化合物トランジスタ、MEMSなど、とても幅広い。論文も引用されつつ、先端技術が網羅的に紹介されている。
これは前半は普通のFPGA入門なんだけど、後半は心電図とかバイタルモニタとかの医療機器ばかりがお題になっている。
なんかありがたみがありそうな名前の本。内容は、トランジスタからトランス、555あたりまでの古典的な電子回路の解説と演習問題。
電子ペーパーだけで1冊の本になっている。
高電圧遮断回路の操作、なんて、かなりマニアック。
FPGAのタイミング制約の制覇、みたいな内容だけで本になっている。しかも天下の清华大学出版。
こちらはけっこう実践的なデジアナ混載LSIの設計事例と実践。
こういう本もある。内容は初歩のラジオ的なトランジスタから74シリーズあたりの回路が実体配線図を交えて。部品価格の目安も載っている。
やはりRISC-Vも。FPGAで実装。
カオス電子回路なんて、それだけで本にできるんだな。
納米ってなんだろうと思ったら、ナノメータ、のことね。
SiP技術だけで本になるのか。やっぱSiPはアツいな。